母とランチ・フェスティバルホール

 今日は母への感謝デー。
数ヶ月前、たまたまぴあの冊子を見ていた私は
10/27にフェスティバルホールで『イ・ムヂチ合奏団』の
コンサートがあるのを知った。この合奏団は母が独身の頃から
とても好きだということを知っていた。母にこの日にそれに
行けるかを聞き、ヘップのぴあにチケットを取りに行った。
すると座席がもうあまり空いていなかった。一日限りだからか?
一番安い席の端っこの方になってしまった。
母は曲が聴ければいいんだから、高いのにしたらもったいない、と
言ってはくれたけれど。
 そしてせっかくなので母が前々から一度言ってみたいといっていた
ハービスエントにある『モード和食 笹』でランチすることに。
ネットで見るとランチもピンキリで色々なコースがある。
2000円未満のも数個あったが、一番高い5000円のコースを
予約した。うわー、何てセレブ(笑)

 滅多に母と大阪まで出てくることなどないので、
この日一日は母のためだけに費やそう、と思い計画をたててきた。

12:30 ハービスエントにてランチ
13:30 店を出て梅田をフラフラ
     (きっと母は百貨店に行きたいと言うはず)
15:00 カンテグランデにてお茶
     (丸ビル店かイーマ店にて)
17:00 フェスティバルホールにてイ・ムヂチ合奏団鑑賞

11時ごろに家を出る。あいにくの雨模様に少しがっかり。
その足で笹へ行く。
 既に長蛇の列が出来ていた。母に
「何でこのお店に来たかったの?」
「いつ見てもたくさん人が並んでるから相当おいしいのかなと思って」と言っていたので、なるほど、と思った。

 店内に入って出てくるメニュー。食器が奇抜。量少な!!


  後日詳細を書く予定





 1時間で食事を終わるつもりが気づけば、もう14:30!!
ええええ!!15:00にお茶の予定だったのに!!
なぜこのお茶にこだわったかというと、以前ここの日記にも書いた
母の思い出のケーキのお店・喫茶店が30年近く経った現在、
移転し、店舗も数店に増えていた。そしてそこへ連れて行って
あげたかったのに。ケーキの種類も店によって若干違うみたいで
三番街店は母の好きそうなチーズケーキが無いのでダメだ、と
思って丸ビルかイーマ店にしようと事前に調べてきたのに。

 阪急百貨店へ行った。やはり母は百貨店へ行きたがった。

 まずは婦人靴のコーナー。
仕事で履く黒い靴を探していた。
履きやすいものを、と探していたが
ヒールの気に入るものがなかったらしい。
ピンヒールみたいなのはイヤ、細いヒールも嫌い。
ごっつい位のが歩きやすい。靴の先はとがってたら痛い。
丸いのがいい。いろいろ試し履きしてみたが気に入ったのが
見つからずに買わず。

 ミセスの婦人服の階へ。母は珍しく一目ぼれした服を見つけた。
しかし最近太ったから・・・と欲しいくせに躊躇していた。
確かに母の欲しがったアンサンブルは体にフィットしそうな素材。
私が店員さんに「ここって試着とかさせてもらえますか?」
「ええ、できますよ」
「さしてもらいーや、せっかくやし。着てみてブサイクやったら
あきらめもつくやん。着んと帰ったらどうせ、家でやっぱり
欲しかったなあとかぐちゃぐちゃ考えてまうことになるで!」と
言った。そして母は照れ笑いしながら試着した。
着てみて確かにちょっと太ったなあ・・と思ったが、
3段腹が浮き出てる!!とかでは全然なかった。
そして母は購入。アンサンブルのくせに3万もする代物。
私なら買うのに相当の勇気を必要とするけれど、そこはさすが。
とてもこの店が気に入ったらしく、他にどこにこのお店があるの?とか
聞いてた。

 梅田からフェスティバルホールまで歩く。
母は独身の頃に何度かクラシック鑑賞に行った事があるらしく、
信じられないくらい重度の方向音痴の私を案内してくれた。
道中、道路の向こうにあった警察署の側のある所に
ものすごい行列が出来ていた。
母「何かのお店に並んでるみたいね」
私「何やろう。ものすごい気になる」
母「渡って行ってみようか。まだ時間あるし」
私「行こう行こう。気になってしゃーない」

 お店の人らしき人が質問責めにあっている。
そしてチラシを配っていた。その質疑応答と聞いて行列の
原因が何か分かった。
「今、並べば買えるの?」
「ハイ、堂島ロールは確実に買えます」
あの有名な堂島ロールってココ!!?
疑問が解消され、スッキリサッパリの私達はチラシを一部もらい
フェスティバルホールへ。
ものすごい人だかり。年齢層相当お高め。
クラシックを聴きにくるだけあって、みんなお上品な感じの人ばかり。
 入ったら、舞台にチェンバロに半円の形にイスが並べられていた。
あ、ぴあのチラシの写真で見たとおりだ!!
 座席が分かりづらく案内人の若い男の子に聞く。言われるがままの
席に座ろうとすると、他のお客さんに
「すいません、ちょっとお間違いじゃないですか?」
あのボーイ!!間違った席をお客様に教えてるよ!!
結局自分で探し出し、全然見当違いなトコに案内されたことを知る。
 合奏が始まった。母の大好きなモーツァルト
アイネクライネ・ナハトムジーク。その次にビバルディの四季など。
イ・ムヂチはバロック音楽専門らしい。私は実は今週とても毎日
眠たくて眠たくて仕方ない日々を過ごしていた。
ランチの最中も眠くて母にそれを悟られないように必死だった。
(大バレだったけど)そして心地よい音楽と共に眠りにつく私。
きづけばほとんどの時間を睡眠に費やしていた。
最後の最後にアンコールで赤とんぼをアレンジして演奏。
本当にキレイだった。
母にもそれを言われたが、母は本当に上機嫌だった。
コンサートが終わって「あんたほんまに寝てたねえ」
 私は母が1人で行くのは・・というので付き添い感覚もあって
行ったので母が満足していればそれでいいのだ。
母は帰り道も帰ってからも「私やっぱりクラシックが好きなんだって
再認識したわ」とか赤とんぼを口ずさんだりしていた。
うれしそうに「あんたは本当に親孝行な娘やね」なんて
普段全然言わないことを言ったり。本当にうれしかったみたい。
よかった、喜んでもらえて。私も心の底から嬉しかった。


 でも私がとても気になること。
私、今まで父に何もしてあげてない・・・